読む夫婦カウンセリング

夫婦関係の問題に休息はありません。こんな時どうしたらいい?誰にも相談できない夫婦の悩みをちょっとだけ軽くできたら。LifeDesignLaboの読む夫婦カウンセリングです。


夫婦喧嘩に負けない関係を作る

意見の対立、衝突に備える

夫婦の関係というのは、人生の幸福度を大きく左右する重要な要素であるにも関わらず、そのコミュニケーションや関係を成熟させる方法をあらかじめ学んでおく機会はほとんどありません。

異なる価値基準の擦り合わせも、生き違うコミュニケーションスタイルも、問題が表面化するまではほとんどが手つかずで、それが顕在化してしまった時には自ずと対立や衝突を伴いやすくなります。

夫婦の対話はなぜ消耗戦になってしまうのか?」に詳しく書いていますが、夫婦間の対話が消耗戦に陥ってしまうのは、それが他のどんな関係よりも深く、広く、多くのものを共有しているためで、関わる範囲が大きいからこそ対立も多くなるのは仕方がないことなのかもしれません。

そうであるからこそ、衝突をしてしまったときでもふたりの関係を決定的に傷つけてしまわないための「備え」が必要です。

 

「信頼」貯金を積み立てる

どんなに時間をかけても伝わらない、行き違いが埋まらない、そんな対話が続くと、夫は(妻は)、「私の意見なんて尊重するつもりがないのではないか?」と疑う気持ちが生まれてもくるでしょう。

夫婦間での意見の衝突は、こうして「愛情の欠如」に結びつけられ、ふたりの関係を大きく傷つける要因になってしまう場合があります。でも、もしふたりの間に強い「信頼」があれば、意見の衝突さえ「異なる価値観をより深く知る」きっかけになるかもしれません。

「信頼」はふたりが共に時間をかけて積み立ててきた貯金のようなもので、対立や衝突から良好な関係を守る備えになります。ところがそうやって育ててきた信頼も、ちょっとした不満の積み重ねや、行き違い、不誠実に思える言動が、磐石だったはずの信頼を切り崩してしまいます。

では、どうすれば信頼を守り、ケンカをしても崩れない強い関係を維持できるのでしょうか。

大切なのは、お互いを「尊重すべき個人」と受け止めてふたりの間に適切な境界線を引いておくことです。ところが夫婦間ではこの境界線が曖昧になりやすく、知らず識らずのうちに相手の領域に踏み込んでしまうことも。

  • 「私が考えていることは、相手も同じに違いない」と勝手に決めつける。
  • 自分のイライラや不満の原因を、相手のせいにしてしまう。
  • 無意識のうちに自分の考えや価値観を押し付けてしまう。

これらはいずれも、相手と自分をひとかたまりに見てしまうことで起こります。曖昧な境界線は夫婦間の対立を引き起こし、その結果として信頼の土台を削り取ってしまうことさえあります。

 

「ふたりでひとつ」と「ひとりとひとり」

夫婦になろうと決めた時、共に歳を重ねてひとつになっていく、そんなイメージを持ったのかもしれません。「ふたりでひとつ」はとてもロマンチックで素敵な響きですから、「境界線を引く」と聞くと、どこか冷たく聞こえるかもしれません。けれど、お互いを「ひとりの個人」として尊重するためには「ふたりでひとつ」の前に、「ひとりとひとり」であることを忘れないようにしたいものです。

 

境界線を意識することは、互いが「違う個人であり、それぞれに大事にしているものがある」という当たり前の事実を再確認することに繋がります。

 

 * 相手の不機嫌を、自分のせいにしすぎない。

 * 自分の不機嫌を、相手に解消してもらおうとしない。

 * 「私」を主語に、「相手」をコントロールしようとしない

 

こうして意識的に「線引き」をすることで、意見の相違は「個性の違い」となり、衝突は「調整の機会」へと変わります。たとえ激しく言い争ったとしても、境界線さえしっかりしていれば、相手の尊厳まで傷つけるような言葉を投げかけることはなくなるはずです。

 

人生の幸福度を左右する「夫婦の関係」。その関係を長期的に円満なものにするためには、二人の間にしなやかで適切な境界線を引き、「信頼」という土台を育み続けていくことが欠かせません。


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