夫婦関係の問題に休息はありません。こんな時どうしたらいい?誰にも相談できない夫婦の悩みをちょっとだけ軽くできたら。LifeDesignLaboの読む夫婦カウンセリングです。
仲の良い夫婦こそが陥るワナ
何時間も話し合っても平行線のまま。
話し合う度、話し合う程にもうムリかもしれないと思うし、そのことに絶望感すら感じる。これは元来、仲の良い夫婦にこそ起こり易い問題なのかもしれません。
例えば学生時代からの付き合い、というカップルには、問題や違和感を感じることがあったときには朝まで話し合ってそれと向き合い解決をしてきたという経験を持っているご夫婦が少なくありません。
話し合い、それも夜通し何時間もかけて、というのは相当な熱量がなければ難しいですから、この関係性にどれほどコミットしているが伺えるというものです。
そもそも、考え方の違いや違和感を感じたときに、話し合ってそれを解決しようとするそのスタンス自体が一定以上の信頼関係があることを表しているようにも思えます。
でも、だからこそ以前のようにはわかりあえないことが悲しいし、絶望的な気持ちになってしまうのも無理は無いのかもしれません。
そんな時には「話しあえば理解し合える」という成功体験から少し、距離を置いてみることも検討してみましょう。
関係性とともに話し合いのスタイルも変わる
かつては何でも話せたし、話すことで解決できたのができなくなってしまった。
そんな変化の背景には、ふたりの関係性の変化があるのかもしれません。
出会った頃や、恋愛のさなかにいる時代には、お互いに相手のことを知りたい、知り合いたいと自然に思うものです。そんな時代なら、違和感やそれを埋めるために話し合うことは、ふたりのつながりを育てる最良の機会になります。
いっぽう、関係性が深まってお互いに相手をよく知っている、理解している、と感じる頃合いになると、違いや違和感は解り合えない課題のように見えてくる場合があります。
関係性が遠いからこそ、知りたい、理解したいという思いは増し、近い間柄になるほど、「知ってるつもり」や「わかってくれるはず」という過信と期待が顔を出してくるとしたら、少し皮肉な感じもします。
わからなくて当たり前、と言う前提であればわかってもらうために尽くした努力も、理解されて当たり前、という前提では面倒なことのように感じてしまう。
関係性が変わるとともに、コミュニケーションのとり方や話し合いのスタイルも変えていく必要があるのだと思います。
夫婦の対話を見直す
夫婦だからといって、分かり合えるとは限らないし、まして同じ価値観であるなんてことはあり得ないこと。考え方も違えば物事の捉え方も違う、だからこそ大切なことを話し合う時にはきちんとと向き合う姿勢が大切です。
テレビやスマホをみながらでは集中できないし、何時間もぶっ通しでは疲れてしまいます。また、それぞれに抱えたタスク・仕事の状況もありますから、話し始めるタイミングも配慮が必要です。
帰宅するのを待ち構えて、さあ話しましょう!では身構えてしまうのも無理はないし、忙しさを理由に先延ばしばかりでもよくないでしょう。
そこでまず、「話し合いは20分で」と決めてみるのはどうでしょう。
私たちの集中力が維持できるのは15分程度と言われていますし、忙しい日常の中においては、まとまった時間を確保しようとするだけでも気持ちの負担になってしまいます。
家事・育児、やり残した仕事に明日の仕事。
夫婦の日常はやるべきことに溢れていますから、話すこと、対話することそのものがネガティブに感じられるのも無理はないのかもしれません。
話が弾むなら、都度延長すれば良いことにして、20分話してみて「しっくりこない」ようなら、今日は「しっくりこないこと」に気づいた、ことを成果として、また今度、と切り上げることも必要ではないかと思います。
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