夫婦関係の問題に休息はありません。こんな時どうしたらいい?誰にも相談できない夫婦の悩みをちょっとだけ軽くできたら。LifeDesignLaboの読む夫婦カウンセリングです。
慰謝料というけじめのつけ方
パートナーの不倫や浮気はとても辛く、受け入れ難いことです。
その代償として、不倫相手はもちろん、パートナーにも慰謝料を請求することは悪いことではないと思います。またそうすることで気持ちの整理がついたり、夫婦の関係に取り組み直すことができる場合もあるかもしれません。
問題を完了させる、という意味でも、必要なけじめのつけ方と言えるかもしれません。
ただ、実際に行動に移す前に、やはり気をつけておきたいこともあります。
まず夫婦関係においては、これから修復をしたいのか、それとも終わらるのか、あるいはまだそれを決められる状況ではないのか、によってずいぶんスタンスが変わるはずです。
離婚が視野にあるのであれば、あまり気をつける事は無いのかもしれません。
まだ修復したいのかどうかもわからない状況であるならば「慰謝料を請求する・しない」も、今はまだ決める時期ではないのかもしれません。まずは気持ちを整えること、回復させることが最優先ではないでしょうか。
では、関係を修復したいと考えるなら?
当たり前ですが、これがもっとも難しい。
気持ちとしては償って欲しい。でも、今後の夫婦関係を考えれば、後々わだかまりを残すような事は避けておきたい。
また、「お金で解決できる」と思われるのも何か違う気がするし、「金を払ったんだから」と開き直られてしまうのも怖い。
と、考えるほどにどうすれば良いのか分からなくなってしまうかもしれません。
問題を完了させることに軸足を置いてみる
慰謝料を請求しても夫婦の関係がうまくいくのかどうか?
そもそも相手のしたことに発端があるわけですから、わだかまりも何も、自業自得ではあるのです。償ってもらうことに問題があるはずもないし、わかりやすいけじめのつけ方として、慰謝料を求めるのは有効でもあると思います。
ただ、頭で理解することと気持ちの折り合いが着くこととは別で、言い訳が立たない分、相手を過剰に追い詰めてしまうことにもなりかねません。また、あなた自身、「慰謝料を払ってくれるなら」と頭では納得できていても、気持ちがついてこないということも充分にあり得ます。
前提として、夫婦間での慰謝料は金銭的なやりとりに重きがあるというより、問題にけじめをつけること、完了させることに軸を置いておくことが大切です。
心の痛みを言葉で表現することは難しいですから、金銭的な代償を負わせることで痛みを理解してもらうことに一定の効果はあるかもしれません。
いっぽうで、償ってほしい気持ちを慰謝料に乗せてみても、相手側から見れば単に金銭の問題に見えてしまうかもしれず、金銭的な問題にフォーカスすればするほど気持ちの問題からは目がそれやすくもなってしまいます。
納得できているのか?
わだかまりはないか?
問題を完了させるには、気持ちの上での納得が欠かせませんから、答えを導き出す時には、頭で考えた選択だけでなく、心の求める声にも耳を傾けてみる必要があるのではないかと思います。
償ってほしいのか、謝ってほしいのか。
傷ついた心は何を求めているのでしょうか?
償ってほしいのでしょうか?謝ってほしいのでしょうか?それとももうしない、と約束をしてほしいのでしょうか?
きっと、すべてが当てはまるし、どれも的はずれな感じもするのかもしれません。
心はいつも揺れ動いています。
許そうと思える日もあれば、絶対に許せない、と感じる日もやってきます。償ってほしいと思うときもあれば、謝ってほしいときもある。
毎日、毎時、ころころと変わる。おかしいようですが、それが心、感情というものではないかと思っています。
だからこそ、傷ついた心に、こうすれば良くなる、という特効薬はなくて、謝ってほしい時にはきちんと謝ってくれて、寄り添ってほしい時にはそっと寄り添ってくれる、そんなひとつひとつの積み重ねが必要になります。
いっぽう、けじめをつける、ということは、問題を完了させる。ということです。
完了するのだから、過去を引き合いに出して立ち止まるのではなく、これからの夫婦関係に目を向けて一歩を踏み出すことが大切になります。
だからこそ、けじめをつける、つけてもらうという選択をする前には、きちんと心のことに向き合っておく必要があるのではないでしょうか。
慰謝料もまた、ケジメをつけるためのひとつのカタチです。
これから夫婦の関係を再構築していくためには、ケジメをつけることもとても大切。でもその前に、このことであなたがどんなに傷ついたか、どんなに辛い気持ちを感じているのか?を理解してもらうことも大切なのだと思っています。
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