経歴書に書けるような実績がない

転職の失敗 経歴書に書く様な実績がない

転職の失敗(4)実績=成功体験ではない。

経歴書に書けるような実績がない

転職に関するご相談で、条件や待遇に関するものに次いで多いのが、このテーマです。

 

「努力は確かにしてきました、

がしかし、残念ながら充分な成果を上げることはできなかった

と感じています。」

 

と、うなだれるクライエントを見つめて思うのです。

経歴になるような実績がない、、そもそもここに勘違いがあります。

 

それはつまり、経歴・実績=成功体験ではない。

ということ。

 

もちろん、輝かしい実績を持っているに越したことはないのかもしれませんが、私が面接官であれば、そういった成功体験ではなく、候補者の生の体験を聞きたいとそう考えます。

実際、私がかつて担当した面接では、候補者の語る成功実績より、その背景に見える候補者の「考え方」や「行動指針」、「信念」の方にフォーカスをして聞く様にしていました。

 

なぜなら、多くの場合、企業の業績というのは個人のパフォーマンスだけに依存しているということはなく、市況や企業のポジショニング、時勢のタイミングに大きく左右されます。

 

仮に、前職では新規口座開拓を10社行い、年間売上を10億積み上げました。という実績があったとしても、候補者本人の関与がどの程度か?は数字だけでは判断できるものではありません。

 

そこで、具体的な施策や行動について詳しく質問をしていくことになるのですが、業績をあげる方法というのは案外決まっているもので、飛び込み営業を1日10社、月間200社行いました、と言われても、「なるほど」としかならないのではないかと思うのです。

 

それなら、

 

なぜ「1日10社訪問しようと考えたのか?」の方を聞きたい。

 

その訪問件数が、あなたの会社ではどの程度抜きん出たものなのか?また、その行動を選んだ背景にはどの程度あなた自身の選択があったのか?を知りたいと思います。

 

たとえ、その行動が素晴らしいものであったとしても、それが前職の企業ではスタンダードなものであるなら、その行動自体を評価するにはやや早すぎる気がするからです。

 

採用側が知りたいのは、数値実績よりも、その実績を生み出すにいたったあなたの「行動」であり「考え方」、そして「選択力」です。

 

そして、そういった「行動」「考え方」「選択力」というのは、たとえ数値実績に表れていなかったとしても、充分評価に値するものです。

 

例えば、

 

同僚が1日5件訪問するところで、私は10件訪問を3年続けました(→抜きん出た行動)。

なぜなら、私には同僚程の人脈がありませんでしたので、2倍のコンタクトが必要であると考えたからです(→考え方)。

それは確かにハードではありましたが、目標達成のために実践しました(→選択力)。

 

こんな風に言われたら、なるほどこの人は確かに即戦力になるかもな。

 

と思うはずです。

 

繰り返しになりますが、この行動の結果として成績を上げることができなかったとしても、「自分で考え行動する」という実績を、あなたが持っていることに変わりはありません。

 

もし今あなたに、「経歴書に書けるような成功体験が無い」としても、まずはこれまで積み上げてきた「行動」をひとつひとつたどってみることです。行動をした結果があるならば、その行動自身があなたの実績になります。

 

ちなみに「自分には、自分で考えて行動してきた経験がない!」という方へは、また別の機会に記事を書くことにします。

 

 

 

 

 

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